長毛の野良猫ってあまり見かけないと感じたことはありませんか?まったくいないわけではありませんが、普通の長さの毛の猫が多いですよね。長毛の野良猫が少ない理由について調査してみました。
野良猫に長毛が少ない理由
長毛の猫は生まれる確率が低い!
長毛の猫が生まれるには、子猫の両親どちらも長毛になる遺伝子を持っている必要があります。しかし、この長毛になる遺伝子は劣性遺伝子なので、長毛になる確率が低いことが野良猫に長毛が少ない理由と考えられます。
猫の毛の長さを決める遺伝子は「L遺伝子」と呼ばれ、大文字の「L」は短毛に、小文字の「l」は長毛になります。
「LL」「Ll」の遺伝子を持つ猫は毛が短くなり、「ll」の遺伝子を持つ猫だけが毛が長くなります。「ll」の遺伝子を持つ猫が繁殖をしても野良猫の中では「LL」「Ll」の遺伝子を持つ猫の方が多いため、長毛の猫が増えにくいのでしょう。
長毛の猫は避妊・去勢手術を受けている事が多い
ペットショップやブリーダーからお迎えした長毛の猫を外で飼っている人はほとんどいないはず。室内で飼われている猫は、外に出ないのと、たとえ外に出たとしても避妊・去勢手術を受けている事が多く繁殖能力がないため、長毛の野良猫も増えにくいことも考えられます。
寒い国の野良猫は長毛も多い
日本の野良猫は短毛が多いですが、北欧やヨーロッパなど寒い地域の国では、日本と比べると長毛の野良猫が多い傾向があるようです。寒い地域の場合、体温を保ちやすい長毛猫のほうが生存率が高くなるため、「ll遺伝子」を持つ野良猫が自然と増える傾向があることが考えられます。
長毛種の猫ノルウェージャンフォレストは、元々ノルウェーで自然発生した猫ですが、これも寒さが厳しい環境を生き抜くために進化していった事が考えられます。
長毛の野良猫の性格は?
長毛の猫はおっとりしている印象もありますが、野良猫の場合、毛の長さで性格が変わることはないようです。しかし、長毛の猫は一般的な毛の長さの猫に比べて毛玉ができやすいため、毛づくろいに時間がかかる傾向が。それによりおっとりしている・肝が据わっているようにも見えるでしょう。
猫の性格は環境によって左右されるので、毛が長いからと言ってみんな人が好きだったり、フレンドリーな性格であるわけではありません。