猫は自分の名前を理解しているということは、こちらの記事でもご紹介しましたが、同居猫の名前はどうでしょうか?実は「自分ではない猫の名前も猫は理解している」ということが最新の研究で判明したそうです。
猫は友達の名前も覚えているのか?という実験
京都大学などの研究チームは猫カフェにいる猫や、一般の家庭で飼われている猫たち48匹(オス28匹、メス19匹)で実験が行われました。
実験の方法はシンプルで、パソコンのモニターに同居する猫の写真を写して、猫の名前を録音した音声(飼い主による声)を流します。
パソコンのモニターに映った猫の名前が一致している時と、していない時の猫の反応を調べました。
猫は友達の名前を覚えていた
実験の結果、パソコンのモニターに映った猫と音声で流れた猫の名前が一致していない時、猫はモニターを眺める時間が長かったそうです。
この実験方法は「期待違反法」というもので、知っているものと違うものを見せたときに、どれだけ長く興味を示すか?という事を図る実験です。
「長くモニターを見つめる=自分が知っている名前と違うので躊躇している」ということで、猫は仲間の猫の名前を覚えているということが判明しました。
大家族で長く飼われている猫ほど名前を覚えている
猫カフェの猫たちはこの実験で大きな変化は見られなかったのですが、多頭飼育でお互い長く一緒に暮らしている飼い猫はこの反応が大きく見られたそうです。
猫カフェの猫たちは、自分の名前が呼ばれるということが飼い猫に比べると少ないので、あまり反応がなかったのではないかとされています。
その反面、多くの猫と長く一緒に暮らしている猫は、飼い主によって名前を呼ばれる頻度が高く、自分ではない猫の名前を聞いて反応する猫がいるということを見ているため実験結果に差が出たのではないかということです。
猫は飼い主の名前も知ってる
因みにこの実験で、猫は飼い主の名前も知っているということが判明しました。実験方法は先述した方法と同じで、モニターに写す写真を飼い主の写真にした方法。
飼い主さんの名前は、猫たちが聞き覚えのあるもの(お母さん、お父さん、ママ、パパ・・など)の音声を流しました。
すると違う呼び方の音声が流れた時、猫たちはパソコンのモニターを見つめる時間が長くなったそうです。
こちらの実験でも、大家族で長く一緒に暮らしている猫たちが反応したそうです。
猫は人間や他の猫には興味ないように思われがちですが、家族のことをいつもよく見て聞いているのですね。
猫同士の名前を知っているだけでなく、飼い主の名前(呼ばれ方)も理解しているということがわかったこの研究。ますます猫が愛おしくなります。