【オス化か?】メスなのに「たてがみ」が生えたライオン現る!

どうぶつ

カンザス州のトピーカ動物園で暮らす1匹のライオン。立派な「たてがみ」が生えていますが実はこの子女の子なんです。メスのライオンにたてがみが生えるのはとても珍しい事なのですが、たまーに現れるらしいです。どうしてメスライオンなのにたてがみが生えるのかについては諸説ありますが、本当のところは分からないのだとか。

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たてがみが生えたメスのライオン「ズリ」

アメリカはカンザス州にあるトピーカ動物園で暮らす「ズリ」という名のメスのライオン。彼女に異変が起きたのは2020年の末ごろでした。
同じ年の10月、同じプライド(群れ)内にいた最後の「アバス」という名の雄ライオンが亡くなったのですが、その後なぜかズリの首元からたてがみが生えてきたんだとか!


雄ライオンの「アバス」


たてがみが生え始めたころの「ズリ」

しかも「ガオー!」とまるで雄ライオンのように吠えるようになったそうです。
プライド内にオスがいなくなったから、ズリはオス化したのでしょうか?


仲間のメスライオンといるズリ(奥)

しかし野生ネコ保護団体パンテーラの保護科学者であるクリス・エヴァラット氏は「オスがいない、他のメスとの競争が激しすぎるなどの進化上の理由はないと思います。」と語っている事からオス化しているわけではないそうです。


2020年8月に撮影されたズリ

メスライオンに、たてがみが生えるのはとても珍しいのですが、実はこれが初めての事象ではないそうです。

これまでで報告された記録によれば、2011年に南アフリカで、2018年にオクラホマシティ動物園など、世界中の動物園で数回発生しています。また野生でもメスライオンにたてがみが生えていた記録があるそうですよ。

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ライオンにたてがみが生えるメカニズム

通常ライオンにたてがみが生えるのは、男性ホルモンであるテストステロンをの生成に必要なホルモン「アンドロステンジオン」が関係しています。
オクラホマシティ動物園で確認されたたてがみを持つメスのライオンからは、この「アンドロステンジオン」が検出されています。
雄ライオン

今回ご紹介したメスライオンのズリは、ホルモン検査を受けていないので明確な理由は分かっていません。

加齢によるもの?

またこのホルモンとは別で、ズリの加齢によるホルモンの変化なのではないか?とパンテーラの保護科学者であるクリス・エヴァラット氏は唱えます。

動物園で暮らすライオンの平均年齢は14.5歳なのですが、ズリはなんと18歳とかなりの高齢です。ズリは初期の腎臓病にかかっており、現在は食事と投薬で治療中です。また、ズリには関節炎もあり、鎮痛剤も服用しています。

この事がたてがみと何か関係があるのかについても不明ですが、トーピカ動物園で学芸員をしているシンプソン氏によると、ズリは他の精密検査を受けましたが他に病気は見つかっていないため、侵襲的な検査は行わず彼女の経過を見守るとしています。

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ズリのたてがみは責任感の現れ?

動物園を定期的に訪れる人でさえ、彼女を新しいオスのライオンと間違えることがあるそうです。
トーピカ動物園で学芸員をしているシンプソン氏によると、「アバスが亡くなって間もなく、ズリはモヒカンのような毛が生え始め、その後、彼女のたてがみはいっぱいになりましたが、大人のオスライオンほどではありません。彼女はまだ幼い雄ライオンのように見えます。」とシンプソン氏と語っています。
また、ズリは「自分が群れを守らなければ」という責任感から、たてがみを生やしたのではないかとシンプソン氏は推測しているようです。

参考:https://www.livescience.com/female-lion-grows-mane

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