猫は人間を『良い人・悪い人』で判断しない

横になって甘える猫
スポンサーリンク

猫は飼い主に不親切な人を嫌うのか?

実験内容

この研究方法は、箱の中身が取れない飼い主を『助ける人(c)』『助けない人(e)』『何もしない人(表の黄色い服の人)』を用意し、オヤツを猫に与えます。

飼い主に親切な人・不親切な人を見た猫の反応

猫の前で飼い主はビンの中身が取れないという事を猫にアピールします。

まずは『助ける人(c)』に飼い主が助けを求め、瓶の蓋を開けてもらい、中身が取れた事を猫にアピールします。その時飼い主の隣には『何もしない人(表の黄色い服の人)』がいます。最後飼い主以外の二人は猫におやつを差し出します。

次に『助けない人(e)』に飼い主が助けを求めますが、『助けない人(e)』の人は飼い主に背中を向けて協力しない姿勢を猫に見せます。この時も飼い主の隣には『何もしない人(表の黄色い服の人)』がいます。この場合も同じく飼い主以外の二人は猫におやつを差し出します。

この時、猫は誰からおやつをもらうのでしょうか?という実験です。

結果

この実験を18匹の猫に試して、それぞれ猫が誰からおやつをもらったのか?という内容を記録しました。

最初、飼い主を助ける人と何もしない人で試したところ、18匹のうちの9匹(50%)は何もしない人からおやつをもらいました。

次に何もしない人と飼い主を助けない人で試したところ、18匹中12匹(66.7%)は飼い主を助けない人からおやつをもらいました。

この結果から、猫は飼い主に親切な人や不親切な人でも、関係なくおやつをもらうという結果になりました。

スポンサーリンク

犬は飼い主に不親切な人を避ける

猫の場合、飼い主に協力的ではない人でも、何もしない人でも関係なくおやつをもらうという結果になりました。

犬にも同じ実験をしたところ猫とは違い、飼い主に不親切な人からはおやつをもらいませんでした。

猫の場合、どんな人からおやつをもらうか?というよりも『おやつはおやつである』という認識のようです。

スポンサーリンク

猫は人間を良い人・悪い人で判断しない

横になって甘える猫

誰かが困っていて助けを求めたのに、それを拒絶する人は人間からすれば『不親切な人だ』と悪い評価をつけがちですが、猫にはそう言った概念がないのでしょう。

この実験をした猫からすれば、何もしなかった人でも、飼い主を助けなかった人も、飼い主を助けてくれた人と何ら変わりないのです。

同じ実験で犬は飼い主にとって有益な人を選びました。

これは人間と犬が共に暮らしてきた歴史の中で、犬にとって人間は共に狩をしたり、天敵と戦ったりする『仲間』という意識があります。

しかし猫は人間と共に暮らしてきたけれども、孤高なハンターとして今でもその意思を引き継いでいるのでしょう。

そのため『この人は飼い主に親切じゃないから関わらないようにしよう』という思考にならないのではないでしょうか。

しかし猫の気持ちや考え方については、まだまだわかっていない事がほとんどです。飼い主に向かってゆっくり瞬きをしたりして『好き』を伝えているように、猫には猫なりに飼い主を思いやる気持ちを持ち合わせています。

参考:https://theconversation.com/cats-dont-avoid-strangers-who-behave-badly-towards-their-owners-unlike-dogs-155319

タイトルとURLをコピーしました