ヤマビスカッチャという生き物をご存じでしょうか?彼らはロッキー山脈の厳しい環境で暮らすモフモフの珍獣です。ヤマビスカッチャは、冷えた体を温めるとき、目をとろ~んと瞑って疲れ切った表情をします。そんな彼らを自分自身を象徴した動物「スピリットアニマル」としてSNSで紹介する人が増え最近ネットで何かと話題に。そんなヤマビスカッチャは一体どんな動物なのでしょうか?実際に会いに行くことはできるのでしょうか?
哀愁漂う表情が愛らしい「ヤマビスカッチャ」
どこか人間じみた表情のもふもふの動物たちの画像は、とっても癒されるものがあります。
最近では猫がネット界でのアイドルと化していますが、今回ネット界でのニューアイドルとなり得そうな不思議な生き物を発見。
人生に疲れ切ったような、悲しそうな顔…。何か辛い事でもあったのかと問いかけたい、このもふもふした生き物の名前は『Southern viscacha(ヤマビスカーチャ、チリヤマビスカーチャ)』
疲れた顔のウサギ?ヤマビスカッチャとは?
ヤマビスカッチャは、一見ウサギのように見えますが、実はネズミ・チンチラの仲間の動物です。
”チリヤマ”と言う名前通り、ヤマビスカッチャは南米のボリビアやペルー、チリ、アルゼンチンなどの山岳地帯に住む、全長50センチぐらいの小さなげっ歯類です。
フサフサした尻尾はくるっと柴犬のように曲がっていて、体の毛はチンチラの仲間なだけあってとってもフワフワ。
ヤマビスカッチャの1日
ヤマビスカッチャは、巣穴で家族や仲間と暮らしていて、夜明けになると行動を開始します。朝日が登るとまずは日光浴をして、ポカポカタイム。
彼らが暮らすロッキー山脈は1日の気温差が激しく、夜になると塩湖が凍ってしまうほど寒い!なので冷え切った体を毛繕いをしながら日光で温めるのが1日のルーティーンです。
冷え切った体が温まると、「とろ〜ん」とした顔になっちゃうのも納得ですね(笑)あと、目を閉じるのは紫外線から目を守りたいという理由もあるそうです。
体を温めたらお食事タイム。彼らは主に岩肌に生えている草や苔を食べます。水分は草や苔に含まれている水分で事足りるため飲みません。
ヤマビスカッチャの天敵はアンデスネコや猛禽類。なので敵からの襲撃を防ぐため巣穴のある岩場から遠く離れて動くことはほとんどありません。
ヤマビスカッチャは絶滅危惧種ではない
ヤマビスカッチャは日本ではあまり馴染みのない生き物なので、絶滅危惧種かと思いますが、個体数に大きな減少は見られておらず、現地などでは毛皮を取るためにとして捕獲されてしまうそうです。
このまま捕獲が進めば将来個体数が少なくなり、絶滅危惧種になってしまう恐れもありますね。日本ではヤマビスカッチャの毛皮はあまり見かけませんが、そのような商品を買わない事がこれからの彼らを守っていくことに繋がるはず。
ヤマビスカッチャはペットとして飼える?
ヤマビスカッチャは可愛いからと言って日本ではペットとして飼うことや輸入することはできません。
実際に見てみたいものですが、ヤマビスカッチャは日本の動物園にはいないようです。(同じ種類のビスカッチャは埼玉県こども動物自然公園にいるようです)
出典:埼玉県こども動物自然公園
想像以上に反応をいただき、導入に尽力した副園長も喜んでいます。浮かれて、検疫中のモニタリングしていた際の動画を公開。
しかし、気になったのはみなさんの思っていたのと違うという反応です。飼育していないので写真はありませんがたぶんヤマビスカチャのことを言っているのではないでしょうか? pic.twitter.com/KQRC5TcelR— 埼玉県こども動物自然公園【公式】 (@saitamazoo_tw) November 18, 2020
ヤマビスカッチャに癒される人々
ヤマビスカッチャの画像がSNSでちょっとした話題になっている今、ヤマビスカッチャの表情が『spirit animal』自分自身を象徴したような動物だ。と話題です。
2020年からずっとコロナで外出もできず、自粛する毎日を送っている人々の疲れをヤマビスカッチャが代弁してくれているよう。
This Viscacha is me. pic.twitter.com/3Mo8dItzHh
— Flamara on Toast 🦊🍊 (@FlamingMarmlade) February 8, 2021
マヌルネコやチベットスナキツネなどの、ちょっとシュールな顔つきの動物が話題ですね。ヤマビスカッチャも哀愁あふれるお顔立ちで、次世代のネットアイドルになり得そうです。
魅力的なヤマビスカッチャ。いつかこの目で見てみたいものですね。