垂れ耳の犬がいるのはなぜ?知らなかった犬の進化の秘密

ゴールデンレトリバーの子犬

ゴールデンレトリバー、ダックスフンド、プードル・・・など私たちが知っている犬には元々耳が垂れている犬っていますよね?でも犬の祖先はオオカミのはず。オオカミは耳が立っているのにどうして耳が垂れている犬が生まれてきたのでしょうか?謎すぎるので調査してみるとやっぱり犬の見た目の進化には人間が関わっている事が判明しました。

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垂れ耳の犬がいる理由

家畜化された事によって耳が垂れた

垂れ耳の犬が居る理由として挙げられるのは、狼だった犬が家畜化される事によって、ピンと立っていた耳が垂れ下がっていった事が挙げられます。

次の項目で紹介しますが、犬に関わらず動物は人間と暮らす様になるとその見た目が変化する様になるそうです。

耳が垂れている方が可愛いと思われたから

犬が子孫を残していく上で重要なのは、「人間に可愛いと思ってもらう事」がポイントです!

ほとんどの子犬は耳が垂れ下がっていますよね?

子犬感のある犬は人間にとっても愛らしいものです。きっと大昔の人間も耳が立っているよりも、耳が垂れ下がっている犬の方が可愛いと思ったのではないでしょうか?

飼ってもらえるお家が増えれば増えるほど、耳垂れの犬は増えて行きます。そうして垂れ耳の犬たちは数を増やしていったのでしょう。

銃声から耳を守るため?

ビーグルやラブラドールレトリーバー、ダックスフンド・・・など今ペットとして人気の犬種も、かつては人間と一緒に狩りをする猟犬として仕事をしていました。

猟犬と言われる犬種の中には多くの耳垂れ犬がいます。

何故でしょう?
一説によれば、耳が垂れている方が「銃声」による耳の影響を受けないのではないか?と言われています。

しかし、耳が立っている犬種も、耳が垂れている犬種も「聴力にはさほど差はない」とされているので、この説は後付け・・・?かもしれません。

でもプードルやゴールデンレトリバーなどは「撃ち落とした鳥を回収する」猟犬でした。撃ち落とした鳥はしばしば川や湖に落ちる事も。

水に落ちた鳥は泳いで回収していく訳ですが、耳が垂れている方が「水が耳に入りにくい」ので、その点は理にかなっていたのかもしれませんね。

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動物の見た目を変える「家畜化症候群」

先述したように、動物は人間と暮らすようになると見た目が変わります。

と言うよりも、性格が穏やかで人間が手懐けやすい性格の個体を繁殖していくと、その子孫たちには体に白い模様ができたり、耳が垂れるようになったり、鼻が低くなったりと見た目の変化が伺えます。

実際の研究で性格の穏やかなキツネだけを繁殖し続けていった結果、キツネの見た目は野生のそれとは違い、垂れ耳で鼻が短いキツネに変化していったそうです。

不思議だけど人間の可愛いツボをついてくる進化をするんですね。

この事に気がついたのは、ダーウィンの進化論で有名なあの「ダーウィン」家畜化された動物たちの見た目の変化を発見し、「家畜化症候群(Domestication Syndrome)」と名づけました。

「耳を立てることができないのは、確かに何らかの形で家畜化の結果である」
と彼は述べています。

垂れ耳の犬種の誕生にはこの「家畜化症候群」が関係しているのでしょう。人間と暮らす中で不要になった野生の部分を捨てる事ができた種は今日まで、その血を受け継ぐ事ができたのですね。

可愛いものが生き残る世界…ある意味残酷な世界です。彼らにとってどちらが幸せだったのかは分かりません。

しかし遺伝子レベルで自分の見た目を変えていく家畜化症候群は、可愛いの定義が移ろい変わっていく私達人間にもあるのかもしれないな。と感じた次第です。

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