トルコは猫の国!
トルコといえばアジア大陸とヨーロッパ大陸にまたがり、日本人にも人気の観光地としても知られるエキゾチックな国。そんなトルコは猫の国と言われるほど猫に優しいお国なのです。
その理由としてトルコの人々が信仰しているイスラム教が挙げられます。
イスラム教の創始者であるムハンマドは猫をとても愛していて「ネコへの愛は信仰の一側面である」という言葉を残し、猫を殺したり迫害することを禁じました。
ムハンマドの猫への愛は今のトルコの人々にも受け継がれ、トルコの街中には至る場所に猫がいて、祈りを捧げる神聖なモスクの中にも猫は入ってOKなんです。
トルコ原産の猫の種類
そんな猫の国トルコには「ターキッシュバン」「ターキッシュアンゴラ」「ヴァン猫」といった神様が作ったかのような、それはそれは美しい猫ちゃんがおります。
ターキッシュバン
ターキッシュバンはトルコを代表とする猫の種類。頭と尻尾に柄が入っていて、その他の部分は白。この柄のパターンは他の猫でもヴァンパターンと呼びます。
フサフサした毛並みは長毛とまではいかないけれどちょっと長めの中毛。ターキッシュバンの瞳はブルーか琥珀色、または左右それぞれ色が違うオッドアイです。
ターキッシュバンは、トルコのヴァン湖で水遊びをしていた猫から始まります。「猫なのに水遊びをしているわ!」と驚いた二人のイギリス人女性がその猫を持ち帰りました。
猫を持ち帰った女性は当時こう述べています。
私は1955年にトルコを旅行中に猫のペアを与えられました。当時は車でのツアーとキャンプでしたが、猫をイギリスに連れて帰ることにしました。
彼らが良好な状態で生き残ったという事実は、試練の状況で彼らの品種の優れた適応性と知性を示しました。
当時この猫はイギリスでは知られていなかった。
とても頭が良くて魅力的なこの品種を確立して、GCCFにイギリスで正式に認めてもらうことにしました。
ヴァン湖周辺で暮らすターキッシュバンはスイミングキャットと呼ばれるほど水に興味を示したり、怖がったりはしないそう。
しかしブリーディングされているターキッシュバンは、大きな水のある場所には行くことはないので元々いたターキッシュバンのように、特別水が平気な猫である!という個体の特徴に関する説には異論もあるそうです。
ターキッシュアンゴラ
ターキッシュアンゴラはフサフサした長い毛並みの猫。美しい目はブルー、琥珀色、グリーン、オッドアイです。
猫好きからすれば、ターキッシュアンゴラといえば白くて長毛なのが有名です。
しかし血統書団体では特定の色を除き、白以外でもOKとされているので、実は白以外のターキッシュアンゴラもいるそうです。知らなかった〜!!
ターキッシュアンゴラは、トルコの山岳地帯で飼われていた、古い種類の猫。17世紀にはその姿が文献に書かれていて、白くて長い毛を持つ最初の猫だと信じられています。
白くて長い毛を持つ猫といえばペルシャ猫も同じですが、ペルシャにはターキッシュアンゴラの遺伝子も入っているそうです。ペルシャ猫の白はターキッシュアンゴラからきているのですね〜。
因みにディズニー映画「おしゃれキャット」の母猫ダッチェスはターキッシュアンゴラなんだそうですよ。
ヴァン猫
トルコのヴァン湖の東側の地域で飼われていた猫。ヴァン猫はターキッシュバンのように泳ぐ猫としても有名です。
ヴァン猫は、ターキッシュアンゴラやターキッシュバンの元になった猫と考えられています。
ヴァン猫は真っ白で、時より両耳がうっすら茶色。その毛は短めで目の色は、ブルー、琥珀色そしてオッドアイです。
子猫の時、耳の間に黒い斑点があるとその子猫はオッドアイになると言われています。
トルコの民間伝承によれば、ヴァン猫はあのノアの方舟にも乗っていたとされています。洪水が収まりヴァン猫が船から降りる際、神様であるアッラーから祝福を受けたと言われています。
トルコの猫である、ターキッシュアンゴラ、ターキッシュバン、ヴァン猫をご紹介してきて、どうしてトルコの種類の猫は白いのかしら?と思ったのですが、全てはヴァン猫から始まったのであれば、他の猫たちも白くなり、ヴァン猫のようにオッドアイやブルーのように美しい瞳を持つようになったのも納得。
今この3種類の猫は、数の減少からトルコから輸入して日本で飼う事はできないそうです。トルコでも猫たちを守るためにシェルターが作られたりとトルコの人たちから今も大切にされています。